スタッフ確保にあたふたする

これ、介護業界における永遠のテーマです。またあしたでも、年じゅうスタッフを探しています。
今回は、2名の常勤職員が産休・育休取得に入るため、その補充スタッフを獲得するというミッションなのですが、なかなかの難航ぶりです。
様々なチャンネルを活用して人材を募集しているのですが、正直、今の所、まったく見つかる気がしません。本来であれば、複数の人材から選び、さらに贅沢をいえば、介護の仕事を私たちと一緒に楽しんでいただけるような人材を獲得したいのですが、事はそれほど単純ではない事態に直面しています
原因は様々あります。まず、介護労働が、機械化しづらい部分が多く、重労働になりがちであること、システムの導入などを図り、出来るだけスタッフの負担を軽減しようとはしていますが、なかなか思うようにはすすみません。また、ケアワーカーの精神的な負担。認知症のケアを含め、その行う対人援助は、精神的にとても消耗する業務です。この部分は、介護の職務の特性上なかなか軽減することはできません。それに加え、求められる専門性と比較して、給与水準が低い事。介護資格を所持している職員の平均賃金は全産業中の平均よりも下位に位置し、主要職種別の平均月給ランキングではおおむね「下から5位以内」に入ることが多いです。全産業平均の月給が約30万円前後であるのに対し、介護職員（介護福祉士等）は23～25万円程度となっており、特にサービス業や医療・福祉分野の中でも低い水準にあります。
このような状況の中で、より大きな課題として直面しているのが、若年層に介護の仕事を選んでもらえない事と、介護従事者の高齢化が進んでおり、より深刻な事態になっている事です。
正直このまま人材難が続くと、サービスの質の低下や御利用者の安全確保が難しくなるだけでなく、スタッフ一人ひとりの負担が増え、さらなる離職率の上昇にもつながります。特にスタッフの高齢化は深刻な課題です。高齢のスタッフが増えることで、体力的な負担や健康面でのリスクが高まり、業務の継続が難しくなるケースも散見され。また、若い世代の介護職への参入が少ないため、世代交代が進まず、人材不足がさらに深刻化しています。高齢化が進むことで、職場全体の活力や新しい技術・知識の導入にも影響が出ます。
このような状況を踏まえ、若年層への働きかけや海外の人材を含め、多様な人材の受け入れが重要となっています。給与面、労働環境、資格取得に伴う社会的地位の向上。取り組むべき課題は山積しています。どのようにすれば、将来にわたって、安心して働くことが出来る場所を作ることが出来るのか、「またあした」 でも、出来る努力は継続しますが、これは社会構造の問題で、小さな法人の努力だけでは、解決しがたい状況に直面していると考えています。それでも、事業継続には、新しい人材確保が不可欠で、如何に選んでいただ けるような職場となれるのか、新しい発想が必要な時期にきています。